MT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパートアドバイザー)は24時間自動売買ができるソフトですが、米ドル/円などの通常の通貨ペアだけでなく、ゴールド(金)の差金決済取引に対応したMT4のEAもあり人気があります。ゴールドの価格は米ドルに対してのゴールドの価値をオンスで表す「XAU/USD」で表記されます。ゴールドは価値が安定しており、ボラティリティは大きく、政情不安や戦争などで値上がりするといった特徴があります。MT4のゴールドEAはこういったゴールドの特徴を生かして利益を狙います。
ボラティリティが大きい、つまり相場の動きが大きいという特徴は、短期間で大きな利益が狙えるということです。ボラティリティが大きいマーケットは不確実性が高く、一気に大きな損失が出る恐れがあると考えられる一方、それだけ大きな利益がいきなり得られるという可能性もあるため、MT4のゴールドEAもこの利益を狙っています。米ドル/円のような主要通貨ペアの平均値幅は1円以下ですが、ボラティリティの大きいゴールドの1日平均値幅は約20ドル(200pips)で、大きく動くときは50ドルも動くこともあります。
ゴールドはほぼ右肩上がりの上昇を続けており、不景気でも価値が下がりにくいため比較的安心して保有できます。政情不安、戦争、テロ、国の財政破綻、大企業の倒産など、悪いニュースがあった時に、資産価値の減少を避けたいトレーダーが株式や債券をゴールドに換えるのでゴールドが値上がりします。ゴールドは株式や債券と違って価値がゼロになるリスクがほぼない安全資産で「有事の金」とも呼ばれています。
なお、ゴールドは米ドルと逆相関関係があるとも言われています。例えば、米ドルの金利が上がった場合、米ドルで預金をしておくだけで利息を受け取ることができるので、金から米ドルに資金を移す動きが強まります。